サバイバルで得た英会話を無駄にさせず 日本製ツールの素晴らしさを海外へ発信 第3回 [アンバサダー編]
BAR TIMES STOREアンバサダー 長尾和明さんインタビュー③
BAR TIMES STORE アンバサダーとなった長尾和明さんに、就任記念インタビューを行いました。第3回目となる最終回では、長尾さんがBAR TIMES STOREのアンバサダーに応募したきっかけや、今後の活動内容などを語る「アンバサダー編」をお届けいたします。
苦労して身につけた英会話を忘れないために、BAR TIMES STOREのアンバサダーに立候補
編集部 さて、今回BAR TIMES STOREのアンバサダーに就任いただきましたが、応募された動機を教えていただけますか。
長尾 アンバサダーの応募には、英語でのプレゼンテーションが条件にありました。ベトナムで習得したサバイバルの英会話も、帰国後はほとんど使うことがなく、どんどん忘れていきます。それに加えて、コロナ禍で外国人のお客様も来ず、せっかく得たスキルを無駄にしたくないと思ったことが大きいです。
編集部 苦労して覚えた英会話ですからね。
長尾 それに、海外のバーテンンダーと触れ合うことで、日本のバーカルチャーの素晴らしさに気付くことができました。そのバーカルチャーを支えているのが、日本ならではの品質の高いバーツールの存在であり、それを世界に発信していくことにワクワク感を覚えました。
▲苦労してベトナムで覚えた英会話を無駄にしたくない、そんな想いからBAR TIME STOREのアンバサダーに立候補したという長尾さん。
修業時代や初の大会出場、ベトナムでも、いつもそばにあったYUKIWAのカクテルシェーカー
編集部 長尾さんには思い入れのあるバーツールはありますか。
長尾 YUKIWAのカクテルシェーカーです。香川での修業時代もそうですけど、2015年に初めて出た大会の練習や本番でも使っていました。350mlや500mlとサイズも様々ですけど、いつもYUIWAだったんです。お店での営業、そしてベトナムでも。YUKIWAのカクテルシェーカーは長年ずっと使っていて、手に馴染んでいる。やっぱりシェーカーを変えるとカクテルの味も変わるので、今はこれでつくるカクテルが僕の味っていう感じがします。修業時代に使っていた最初のシェーカーは、今、僕の自宅に飾っています。
▲長尾さんにとってYUKIWAのカクテルシェーカーはまさに相棒。このシェーカーだから自分の味が出せるという。
海外のバーテンダーも注目するであろう、YouTube動画に登場するバーツールの数々
編集部 なかなか聞きにくい質問ですが、BAR TIMES STOREを率直にどのように思いますか。
長尾 BAR TIMES STOREの知名度もそうですけど、世界中の人がBAR TIMESのYouTubeチャンネルを観ているんですよ。特に海外からの支持が厚くて、僕がベトナムやタイへ行った時も、向こうのバーテンダーたちはあの動画を観て「日本人は何でこうするの?」と手法を質問してくるんです。それに、映像だけでBGMもないからシェークする音や液体を注ぐ音だけ。カクテルをつくる、ただそれだけのシンプルさにみんな惹かれるんだと思います。
編集部 私たちのYouTubeチャンネルは10年ほど前に開設して、有難いことに現在約12万人の方にチャンネル登録をしていただいています。BGMを入れないのは、視聴者の方から、“メイキングに集中したいからBGMは不要”、“つくっている音が聴きたい”という声が多くあったので、今のスタイルになったんです。
長尾 そういう経緯があったんですね。僕は、BAR TIMESのYouTubeチャンネルが日本人バーテンダーの地位を世界に押し上げたといっても過言ではないと思っています。そんな動画に登場するバーツールにも、海外のバーテンダーは注目しているはずです。色々な意味でバー業界に与える影響は多大ですし、動画配信と同じく、クオリティにこだわったツールを妥協することなく世界に提供し続けているところ、本当にリスペクトしています。素直にかっこいい。一緒に仕事させていただけるなんて光栄です。
高品質な日本製バーツールを世界に発信。バーだけでなく一般家庭にもカクテル文化を広げたい
編集部 ありがとうございます。何だかとてもくすぐったい気持ちですが、嬉しいです。では最後に、今後はアンバサダーとしてどのようなことにチャレンジしていきたいと思いますか。
長尾 まずは、海外のバーテンダーにBAR TIMES STOREのバーツールを紹介し、日本製の品質の高さやこだわりなどを伝えていきたいです。それこそYouTube動画などを通してですね。
編集部 そうですね、長尾さんにはすでに「うすはり」グラスの紹介でYouTubeにもご登場いただいていて、特に海外の方からの反響がすごく高かったです。これからも日本のバーツールを世界へ発信していただきたいと思っています。
長尾 あとは、バーツールって、例えばガラスや金属加工、木工といったいろんな素材を扱うメーカーやクリエイターとコラボできる可能性があると思っていて、それがさらなるバー文化の広がりに繋がっていくと考えているんです。どんなことができるかまだ考え中ですが、きっと楽しいことができると思っています。また、バー業界だけではなく、家庭でもカクテルを楽しむ文化ができればなと思っています。現在、花や料理のケータリングがあるように、カクテルのケータリングもちらほら増えてきました。そういった機会にカクテルやバーツールを身近に感じていただくことで、自宅でもカクテルに親しみ、たまにバーへ足を向ける。僕がBAR TIMES STOREのアンバサダーとして、日本のカクテル文化発展の一助につながればと思っています。
編集部 本当にそうですね。本日はどうもありがとうございました。色々なお話をうかがえて楽しかったです。これからもよろしくお願いいたします。
▲アンバサダーとしての今後の活動を語る長尾さん。